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町長室へようこそ No.163

ゼロカーボン

 6月の定例議会で、ゼロカーボンシティ宣言を表明しました。地球温暖化の元とされる温室効果ガスの削減を進めていきますが、具体的な計画策定にあたって、7月13日に北海道環境生活部 今井ゼロカーボン推進監を招き、「ゼロカーボン北海道について」をテーマに講演をしていただきました。人間の活動が地球温暖化をさせてきたことは疑う余地がないこと。温暖化により異常気象の増加と多発。それを避けるために2050年までに北海道として温室効果ガス排出量実質ゼロを目指す取り組み、市町村の役割などについて話されました。
 
 削減というとマイナスイメージを連想しますが、化石燃料購入は地域のお金が町外に流出している現状を地域資源(風力・水力・太陽光・バイオマス等)をエネルギーにすることで地元にお金が残り、地域で循環する発想が重要であることなど、具体的な事例を挙げて説明されました。これ迄、滝上町はバイオマスタウン構想に基づき、ホテルや渓樹園、こども園にチップボイラー等を導入し、石油から木質バイオマスへの転換を図ると同時に、下川町、美幌町、足寄町との4町による森林バイオマス吸収活用の協議会を平成21年に設立し、事業者が削減できないCO2を協議会として、削減や森林吸収で相殺するオフセット・クレジットを発行し、そのお金を植林など森林整備に活用しています。

 ゼロカーボンに向けて、まずは家庭、事業者、公共施設等からどれ位の温室効果ガスが排出されているのか、また森林全体での二酸化炭素の吸収固定量調査等を実施し、削減と再生可能エネルギーの取り組みを進める基礎資料にしたいと考えています。

連携

 18日に北海道国保地域医療学会が札幌で開催され、町長室にてWEBにより保健師、職員が参加しました。地域包括ケアシステムの講演では、札幌の在宅診療に特化した診療所に勤務している大友宣医師が、かつて伊豆諸島の小さな島の診療所に勤務した経験を元に話されました。島では在宅看取り率が54%と全国一高く、その理由は、肺炎で亡くなりそうになると、診療所から退院し自宅に戻るのだそうです。島では亡くなった方の霊が、死んだ所に残る「魂魄(こんぱく)」を信じており、自宅以外で亡くなるとカンカンばあさんが霊を自宅まで連れて帰る習わしがあるのだそうです。変わった風習があるものだなと思っていたら、参加者の中に、九州で同じ経験をされた医師がいました。

 住み慣れた地域で自分らしい暮らしを人生の最後まで続ける為の地域包括の目指す課題、生活を支える医療・ケアの連携について大いに勉強になった地域医療学会でした。

 さて、夏本番の中、乳牛の飼料である一番牧草の収穫が一段落しました。平年並みの量が確保できホッとしています。次は秋まき小麦の収穫です!


6月7日第4回定例議会
ゼロカーボンシティ宣言を表明

滝上町長 長屋 栄一

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