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町長室へようこそ No.122

まさかは必ずやってくる!防災訓練が実践に変わる

滝上町は災害の少ない安全な町と自負しているのですが、いざという時のため9月8日に防災訓練を計画していました。元町・栄町・幸町の3町内会、遠軽自衛隊、網走地方気象台、道危機対策局など町内外の14の機関・団体のご協力を頂き実施する予定でした。ところが、その2日前、9月6日未明からの停電。午前3時30分に電気工事店に電話をかけると、大きな地震がありその影響かもしれないとの答え。スマホで確かめると午前3時08分に安平町でマグニチュード6.7の地震。滝上町市街は強固な岩盤の上にあるためか揺れは全く感じなかった。役場に出向くと副町長、複数の課長が来ていて、停電は全道にわたっているようだとのこと。その後管理職始め職員が集まりだし、先月下旬に行った防災図上訓練で道の危機対策課の講師が言っていた「災害対策本部は情報収集のためにも、少人数でも早く立ち上げるべし」を念頭に、午前4時55分災害対策本部を立ち上げました。
災害対策本部の様子前代未聞の全道295万戸大停電。当初、国は北電に対して「数時間での復旧目途をたてるよう指示した」が、その後「全道の復旧には1週間以上かかる」に延びたことから、長期戦も視野に上下水道維持、広報活動、避難所設置、要援護者周知等々、住民の皆さんの不安や支障を最小限にするよう努めました。この間町内の各業界、事業者から多くの応援も頂きました。
そして、予想より早く7日早朝には町半分が、残る地域も14時前に復旧し、全町に電気が戻ってきたときにはホッとしました。

停電により冷蔵庫や冷凍庫の食品などに被害が出ました。紋別市内の大手スーパーでは生鮮品を全て廃棄したとの情報も聞きました。酪農家は電気がないと1日2回の搾乳ができませんが、過去の経験から8割の農家が発電機を備えており、ない農家には貸与し、支障は出ませんでした。紋別の乳業工場も自家発電があり通常通り操業しました。道内の他の乳業工場は1か所を除いて全てストップしたことから、搾った牛乳を廃棄せざるを得ない残念な事態がおきました。
今回の地震と大停電、食品製造工場も損壊や原料不足で平常に戻るには時間を要する状況です。われわれの生活がいかに電気に依存しているか、思い知らされたと同時に、呼び水ともいえる基の電気がなければ発電所が動かないし、本州からの送電も受けられないということ、供給と需要のバランスが想定外に崩れると自動的にストップするリスクも知らなかったことです。
停電が回復したとはいえ、節電に取り組んでいるところです。電気事業者は公共的な責任が大きいことから、想定外という言い訳は許されるものではありません。先の講師の言われた「まさかは必ずやってくる」は個々にも行政にも当てはまるという前提で、有事には想定外の事態に、迅速に対応できるよう備えをしなければならないと痛感しました。
街の灯りが消えた満天の星空にしばし見とれました。

滝上町長 長屋 栄一

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