町長室へようこそ No.93
鹿の囲い罠の効果
1月に降った大雪もだいぶ落ち着いてきましたが、大雪の後に見られるエゾシカが少ない。平成25年(2013年)12月18日の1mの大雪では、その後に山から下りてきたおびただしいエゾシカが表通りを我が物顔で歩き、車との衝突事故や庭木の芽を食べるなど大変な被害を受けことは記憶に新しいところです。今回は1.5倍もの雪にもかかわらず目にするシカの数はめっきり少なくなりました。全道上げて増えすぎたシカの駆除に取り組んでいるところですが、3年前、市街地のシカ対策として猟友会にお願いし、囲い罠を設置して捕獲することにしました。学習力の高い鹿に警戒されないよう、柵を設置する一シーズン前から餌付けし、昨年の冬は63頭捕獲し、今シーズンは12月から捕獲を始め、これまでに66頭捕獲しています。鹿柵による捕獲は他の地域でも取り組まれていますが、実績が上がらなかったり手間などから止めたところもあり、滝上町の突出している成果の高さは特筆されます。これも設置した場所、おびき寄せるエサの工夫や真夜中でも監視する猟友会の研究熱心さが功を奏し、市街地のシカが減少しているのです。
一方、捕獲したシカの活用は、引き取り先の知床ファームから入手した肉を「鹿肉アヒージョ」に加工し地元のレストランや「道の駅」・ホクレンの「くるるの杜」で販売し好評を博しています。今後とも捕獲活動で森林・農作物被害を軽減する一方、山の幸としてのエゾシカの利活用を進めていきます。皆さんも「アヒージョ」をお試しください。
森林に係る二つのプレゼント
滝上町の子どもたちに森林に係る団体・企業からプレゼントがありました。その一つは、2月15日開催された4町(滝上、下川、美幌、足寄)で行っていますカーボン・オフセット(森林バイオマスによる二酸化炭素吸収)協議会総会のおり、クレジットに協賛いただいている中道リース(株)さんが、第四銀行(本店・新潟)の「みらい応援私募債」を活用し、第四銀行と連名で4町の小学校に図書を贈呈していただきました。この事業は道内第一号で、滝上小学校には56冊の環境教育に関する児童図書の目録をいただきました。「CO2削減で連携地域へ感謝を込めての寄贈」との関寛社長の言葉に、地域に寄せる温かさを感じました。二つ目は、2月22日、北海道森林組合連合会並びに農林中央金庫札幌支店から滝上町こども園に「木のおもちゃ」一式、積み木、スイング・ドッグの贈呈をうけました。
こども園は木材をふんだんに使って建築され平成23年(2011年)に開園しました。木の効能は人に心地よい感覚を与え、体にも良いということが明らかになってきました。「木育」という言葉は10年余り前北海道が発信したものです。寄贈されました木のおもちゃは、子どもの五感に働きかけ、感性豊かな心の発達を促すことと、大人にとっても癒し効果があります。子どもたちが木に親しみ、若木のようにすくすくと育ち、心豊かな大人になってくれることを期待するものです。
今回二つのプレゼントをいただいた関係各位に心からお礼を申し上げます。
滝上町長 長屋 栄一
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