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町長室へようこそ No.61

岩手県大槌町を訪ねて

昨年11月全国町村長大会の前に東日本大震災で甚大な被害を受けた大槌町を視察しました。大槌町にはかつて、作家の井上ひさし原作、NHKの「ひょっこりひょうたん島」のモデルになった蓬莱(ほうらい)島があります。

震災で人口の1割近い1,260人が犠牲になり、町長はじめ33人(幹部職員のほとんど)を失いました。現在全国から派遣職員70人の応援を受けています。

復興に向けて住民中心の協議会を作り、復興基本条例、基本計画に基づき今年秋から災害公営住宅980戸の建設が始まる予定です。防災の基準は三陸津波を想定した減災防波堤とし、高台や埋立地への集団移転をしますが、津波で建物がそっくり流された12,000筆にもなる土地を買い上げるにしても、境界が不明、国土調査が未了、相続登記、抵当権など大きな問題があり、この事務処理は膨大で、所有権移転までのハードルは高く、円滑な住民合意に行くまでが大変だと漏らしていました。

いまの課題は
  1. 土地の確保―震災後地価が高騰し3~5倍の値上がりになっている。
  2. 職員の確保―技術者が足りない。
  3. 業者の確保―人件費が値上がりして入札に参加しない、しても2回目は辞退するので、参加枠を全国に広げる予定とのこと
大槌町の震災前の予算は55~60億円だったものが、12月補正で600億円の予定、最終的に1,000億円を超えるそうです。通常の10倍以上の予算をこなすためには職員もそれだけ必要で、マンパワー不足の苦悩が感じられました。

復興に向けて踏み出していることは確かです。しかし、説明していただいた言葉の端々に震災で受けた心の傷の深さが感じられました。碇川大槌町長から1年8ヵ月たち、マスコミが遠ざかるなか、関心を持って視察に来ていただいたことをうれしく思うとのお礼がありました。今後とも被災地の復興を願い、協力していきたいと思っています。
岩手県大槌町 建物がそっくり流された津波後の写真

最後に大槌町長から「ひょっこりひょうたん島」の歌が披露されました。

丸い地球の水平線に
何かがきっと待っている
苦しいこともあるだろさ
悲しいこともあるだろさ
だけどボクらはくじけない
泣くのはいやだ笑っちゃおう
進め
ひょっこりひょうたん島
ひょっこりひょうたん島
ひょっこりひょうたん島

昭和のノスタルジーがよみがえり、胸が熱くなった。

滝上町長 長屋 栄一

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