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町長室へようこそ No.21

坂本龍一さんと

坂本龍一さんと長屋町長が握手している写真このほど「戦場のメリークリスマス」「ラストエンペラー」などの映画音楽で世界的に有名な音楽家の坂本龍一さんが代表をつとめる団体「モア・トゥリーズ」と、滝上・下川・美幌・足寄の4町が森づくりパートナーズ基本協定を結びました。
坂本さんは、音楽活動や都市部で排出されるCO2を、森林整備などで相殺する「カーボンオフセット」に取り組んでいます。この協定により「モア・トゥリーズ」に賛同し集まった協賛金が4町の森林整備に提供されることになります。

調印式まで坂本龍一さんと会話を楽しむ長屋町長の写真朝日新聞に坂本さんの特集が載りました。坂本さんはニューヨークで音楽活動をされていますが、環境を意識するきっかけは、自分の老化を自覚したとき、食べるもの、着るもの、飲むものはすべて環境からやってくるもので、自分の体と環境とつながって一体だと思った。
息子が20歳になったとき、さらに自分と同じ年齢になったとき社会がどうなっているのか。このまま進むとわれわれの子や孫の世代が大変な思いをする。CO2が増え温暖化が加速し、森が減っている。森を破壊した過去の文明はすべて滅んだ。このままでは人類は滅亡するとの深い思いがあり、社会に対して黙っていられない気持ち、生理的な危機感のようなものがある。自らも環境を意識したエコ生活をしているといいます。

調印式の前々日、4町の町長が札幌コンサートホール・キタラで開かれた坂本龍一さんのピアノコンサートに招待され、非常灯以外の灯りをすべて消した中で始まったコンサートは、ピアノの音ってこんなに柔らかいのかと、胎児が母の胎内で聞く音のような、目を瞑っているといつの間にか眠りに誘われるような、今まで見たコンサートにない体験でした。チケット料金にCO2排出量1キロ分を相殺した証明のバッチを受けとった2000人の参加者は、満足感にひたったと同時にエコ活動に協力していることを自覚したのではないでしょうか。

会場で買い求めた坂本さんの自伝本の一部分を紹介します。
「昨年の秋にグリーンランドに行ってからのこと。人間が自然を守る、という言い方があります。環境問題について語るとき、よくそういう言い方をする。でもそれは、ほとんど発想として間違いなんだと思います。人間が自然にかける負荷と、自然が許容できる限界が折り合わなくなるとき、当然敗者になるのは人間です。困るのは人間で、自然は困らない。自然の大きさ、強さから見れば、人間というのは本当に取るに足らない、小さな存在だということを、氷と水の世界で過ごす間、絶えず感じさせられ続けた。そして、人間はもういなくてもいいのかもしれない、とも思った。・・・大統領が新しくなり、金融危機から恐慌のひろがり、そんな大変な出来事が、なんだか本当にちっぽけに感じられる。」

調印式までのひと時、坂本龍一さんの隣に座ることになり、コンサートの感想や芝ざくらのことを話しました。世界的な音楽家でありながら、簡素な黒のジャケットにジーンズ、マフラー、はキタラの楽屋でお会いしたときと同じ、語り口も丁寧で気負ったものはまったくなく(本で知ったことですが哲学者など非常に多くの著名人とも幅広い交友があります)、それがいっそう坂本龍一さんのスケールの広さ深さを感じさせていると思いました。滝上にも是非来ていただくようご案内をいたしました。

結婚式ラッシュ

ここ1か月の間に4組の結婚披露宴に出席する機会がありました。うち3組は新郎新婦とも滝上在住で、2組は農業後継者です。結婚祝賀会のよさは、若い二人の将来を祝うという未来志向の行事ですから、酒も入りいっそうにぎやかに華やいだものになります。結びの音頭をとった4区の大野町内会長さんからは「4区では18年ぶりの結婚式です!」と会場を沸かせる一幕もありました。少子高齢化の際立っている本町ですが、若いカップルがしっかりと滝上に根を下ろし、次代の実を結んでいってほしいものです。
昨年来3人の酪農家の後継者が帰町し、若い担い手の比率が高い産業になってきました。林業従事者、福祉施設の職員も若手が多くなってきています。この町に長く住んでもらいたいことからも、各種スポーツサークルなどに参加するなど、交流の機会をつくり新たなカップルが誕生することを期待するものです。

芝ざくらも開花し、いよいよ花観光のシーズン到来です。ゴールデンウイーク期間中、例年より車の多さが目に付きました。高速1000円効果でしょうか。多くの人に滝上の良さを楽しんでもらえるようPRにつとめます。

滝上町長 長屋 栄一

お問い合わせ

総務課 庶務係

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