町長室へようこそ No.4

謝辞で小檜山さんは生まれ育った境遇が貧乏であったことに触れ、そのことが今日の幸せへの出発点だったと懐古する話に心を打たれました。
ナショナル創始者の松下幸之助氏も自分が成功したのは、体が弱かったおかげ、貧乏だったおかげ、学歴がなかった(小学4年で丁稚奉公にだされた)おかげであると述べています。これらは一見ハンディキャップであり、往々にして人間は自分の置かれている不利な立場をできないことの言い訳にしたがりますが、小檜山さんは生まれてから15歳までの滝上での貧しい暮らしを原体験として、一貫してそこに生きる人間を書きつづけています。
その後の小宴で小檜山さんから「滝上のことを書いて儲けさせてもらっていますが、そこの町長です。」と紹介され、短い挨拶をしました。20年ほど昔「光る女」が映画化されることになり滝上でロケもおこなわれたこと、いよいよ映画もできて町民センターで上映会をすることになり大勢の町民が集まったこと、関心の的は映画の筋書きよりもエキストラで出ていた町民がいつ出てくるのかだったが、映っていたのはほんの一瞬だった(笑)こと、しかしこの映画によって小檜山さんを郷土の作家として町民が強く認識するきっかけになったことなどを話しました。
苫小牧工業高校時代仕送りをしてくれた80歳と85歳になる二人のお兄さんと同席し、滝上での懐かしい話もできました。貧しく厳しい幼少年期を過ごした滝上を、こよなく愛し小檜山さんの郷土に対する思いが伝わってきたひと時でありました。
この功労賞の受賞は滝上町にとりましても大変名誉なことであり、12月に滝上町で記念講演とお祝いする会を催し町民挙げてお祝いしたいと思います。
滝上町長 長屋 栄一
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