町長コラムNo.18 「二十歳の想い」
二十歳の想い
1月4日、二十歳の集いが開催され11名の二十歳の皆さまが明るい希望の中、人生の新たな第一歩を踏み出す記念の日となりました。実は、二十歳の集いに先立って、受付時間より先に来た方々と懇談の機会を設け、町に対するそれぞれの熱い想いを聞かせていただきました。今回はその内容と、それに対する私の考え方をお知らせします。
① 滝上の認知度や故郷としての誇りについて、次のような話が出ました。
・年配の人は芝ざくらの町として認識しているが、二十歳の年代の人たちは場所の認識は少なく、菱形(北海道)を書いてオホーツク海や紋別市の場所を説明したうえで滝上町の場所を説明したりする。
・北海道内で場所も含めて認識されている町は、札幌市、函館市、旭川市、帯広市などで、最近ではゴールデンカムイの影響で網走市も知名度が増している。紋別市の場所を知っている人が少ないことが実態。
・滝上を滝川市に間違えたり、「たきかみ」「たきうえ」と呼ばれることもある。
・滝上に生まれて、札幌や旭川のようにありきたりでないのが良いしそれが誇り。
・芝ざくらやハッカは滝上ならではの自慢である。
皆、滝上町で育ったことに対して誇りを持ち、そのことが自慢であることを明確に聞けたことは非常にうれしいと感じた瞬間でした。現在、施策展開するうえで、郷土愛とひとづくりにこだわることをあらゆる分野の共通のテーマにしています。その共通テーマについては、今後も強くこだわりながら町政を進めるべきであることを改めて認識しました。また、滝上町の認知度が低いことも想定どおりであり、引き続き、強い発信力で滝上の知名度向上をテーマにした取り組みを進めるのと同時並行で、北海道内の地理的な知識を養う教育の強化が急がれます。
② 滝上の環境や教育について聞いてみました
・人数が少ないからこそ、指導者と向き合うことができた。
・小中学校で部活や少年団をしていることは、高校や大学に入った時にコミュニティに入りやすいきっかけとなっている。
・人とのふれあいが少ないと思うことがあるので、ふれあう機会を多くした方が良い。
・高校に進学すると、1クラスの人数が滝上中学校の全生徒数と同じくらいの規模になり、最初、その中でコミュニケーションを取ることが大変であった。
・人が少ないことで、大きな学校に行ったときに、初めての経験や試されることも多かったが、その分、人としてたくましくなれる機会であり良かったと思う。
・町全体を見たとき、子どもたちが遊ぶちょっとした遊具とかがあっても良いと思う。
・買い物施設とかがもっと充実すればありがたい。
滝上の教育環境は、人が少ないからこそ、一人ひとりがたくましくなる可能性が高い一方で、コミュニケーションで悩む人も少なからずいるとのことです。強くてたくましい子どもを育てる教育を展開する際、強くなる過程にある弱い時期も鑑みることも必要であり、人数が少ないからこそ実現できる一人ひとりに向き合った教育・子育て政策が求められています。また、子どもたちが遊ぶ場所や日常的に買い物ができる場所は、いつの時代も変わらないテーマであることを改めて認識しました。
上記は懇談の一部の紹介でしたが、二十歳の皆さまの柔軟な発想と、伸び盛りの敏感な感覚により、非常に鋭い意見や考えを聞かせていただける貴重な機会となり、この懇談会、また来年も実施したいと思います。

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このコラムについて、町民の皆さまのご意見やご感想などをお待ちしております。それでは、また、来月号でお会いしましょう