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町長室へようこそ No.78

規制外来種とニジマス釣り観光

渚滑川はニジマスの釣れる川として全国から人気を集めています。滝上町では昭和40年代より釣り観光を目指し、毎年ニジマスの放流を行ってきました。平成7年(1995年)から全国に先駆け、魚族保護の観点からキャッチ&リリース区間を設け、21年度にはキャッチ&リリース条例を制定し、釣り観光の振興に取り組んでいます。
昨年、北海道の生態系保護を目指す「生物多様性の保全条例」が制定されました。ニジマスが指定外来種になると放流ができなくなり、釣り観光の根本が覆されるため、NPO法人渚滑川とトラウトを守る会はじめ関係団体と共に、指定からニジマスを除くよう道に対して要望し、地元道議にも働きかけました。

その成果があって、今年3月には基本方針の中に「社会的・経済的な影響を踏まえながら最終的に決定していく」との文言が盛り込まれました。7月に開かれた検討委員会では、緊急に予防対策が必要な動植物を優先し、ニジマスなど町おこしにかかわる対象種は来年度以降に先送りされるようです。
たきのうえフェスタ2014の様子7月20日には、渚滑川とトラウトを守る会の主催で「たきのうえフェスタ2014」が開催され、道内道外からの釣り人と滝上町長との懇談会がもたれました。出された意見をあげると「無料で釣りができるのはここしかなく、本州では非常に注目されている」「素晴らしいところだからお金を払う方向にしてもらいたい」「放流にかかる経費の一部でも協力したい」など、対価を払うことに賛成の意見が多くだされました。今後その意向を尊重した取り組みも検討したいと思います。

本州から注目されている証に、ANA釣りクラブのホームページの第1回は渚滑川の釣り旅で、滝上が紹介されています。午前10時40分に羽田発直行便に乗れば、午後のうちに日本のゲームフィッシングをリードする渚滑川で釣りができます。巨大な岩肌のポイントを狙ってフライを放ち、堪能している写真が数多く紹介されています。ANA釣りクラブが第1回目に渚滑川をとりあげたことからも、注目度の高さがうかがえます。渚滑川が全国でも注目されているニジマスの釣れる川として存続できるように働きかけをしていきたいと思います。

~渚滑川の釣りの旅に関する詳しい情報は「ANA釣り倶楽部」をご覧ください。~

地方活性化に水を差す交付税の大幅減額

昨年来、アベノミクスの成長戦略は都市部大企業を中心に業績が上向き、景気はゆるやかに回復し、業種によっては人件費の大幅な上昇も聞かれます。一方、景気回復を全国津々浦々に行きわたらせるという話については、地方では実感がないというのが率直な感想です。むしろ勤めていた若者が、仕事を辞め景気のいい都会に移っていき、地方では人手不足が深刻化し、活性化が削がれています。
雇用対策に限らず、町がいろいろな政策を講じている予算の源は税金ですが、税収など自主財源の少ない地方自治体にとって重要な財源は地方交付税で、予算の大部分を賄っています。交付税は補助金と異なり使い道に制約がなく、自治の本旨と独立性を強化する目的です。
ところが、今回決定された交付税の額は、人口の少ないところほど減額率が大きく、地方の努力に水を差すものであります。そうしておきながら地方活性化に全力を挙げるとは、何ともちぐはぐに聞こえるのですが。

滝上町長 長屋 栄一

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